2024.09.04
私的な時間
赤いパッソル
お気に入りの古いバイクを店舗やネットで探しまくって入手する。その日から我が家のリビングは修理工場と化す。すべて分解して錆を落し塗装、駄目な部品は取換えて新品の如くに仕上げていく。毎日全国のあちこちから宅配便が届く。軽かったり重かったり小さい物大きい物さまざまな部品が届く。仕事から帰宅して夜遅くまでいじっている。とても丁寧な仕事をする。こうやって手がけたバイクは8台になる。もうこれで終りだろうと思っていたある日の朝、夫が「今日空いてる?京田辺に一緒に行って」と。
町はずれの小さなバイク屋?修理屋?にあったのは、薄汚れたボロボロのモスグリーンっぽい原付のパッソルだった。えー!こんなのが欲しかったんだ!と衝撃。自宅までのガソリンを入れてもらい原付の後について帰路に。白い煙を吐いたりプスンと止まったりを繰り返しハラハラしながら無事に帰宅。1か月後に「出来たよ」とカバーをとって披露。なんと言うことでしょう!赤い可愛い乗り物に生まれ変わっているではありませんか。世界で一つしかない物になっているのです。
次の日、終わったはずなのに宅配便が届いた。箱から取り出して「はい、どうぞ」と私の頭に被せた。自転車がわりに気軽に使うと良いよと、私用のヘルメットだった。そしてパッソルも私用だった。
赤いパッソルは結構人気があり、いろんな人から声を掛けられているようだ。先日は走行中の車がついてきて「譲ってもらえないか」と言われたと夫。車しか乗らない私はいまだ一度も乗ることなく可愛いなと眺めているだけ。ヤマハのパッソルは1985年に製造中止になっています。
事務のUでした。